玉飾りと七夕

  1. この玉飾りは姫路市奥山大塚古墳の出土品です。昭和九年、武藤誠氏が立ち合い、奥山青年団員の手で発掘されました。
  2. 現在は東京国立博物館に他の出土品の鏡、太刀、金環などと一緒に保管されています。
  3. この写真は東京国立博物館で、玉飾りの展示があった2017年秋に孝橋が撮影したものです。

古代の玉飾りに魅せられて、ブログの名をtamakazari と付けました。 気を付けて見ていると、記紀、万葉、風土記にも玉飾りがたくさん出てくるし、仏様も頭に手足に玉飾りを着けておられます。 今日は7月7日にちなんで万葉集の彦星と織姫の歌を紹介します。

 

巻九1686番 彦星のかざしの玉し 妻恋ひに 乱れにけらし この川の瀬に

  (孫星 頭刺玉之 嬬恋 乱祁良志 此川瀬尒)

伊藤博訳 天上の彦星が髪飾りに着けている玉が、妻恋しさに乱れ落ちて飛び交っているのであるらしい。 この川の瀬に。

 

巻十2065番 足玉も手珠もゆらに織る機(はた)を 君が御衣(みけし)に 縫ひ堪へむかも

  (足玉母 手珠毛 由良尒 織旗乎 公之御衣尒 縫将堪可聞)

中西進訳 足につけた玉も手の玉もゆらゆらと揺らして織るこの布を、あなたのお着物に縫うことができるだろうか。

 

 

上記の二つの歌では、彦星は頭に玉の髪飾りをつけ、織姫は手足に玉飾りをつけて織っているようです。 万葉集では、男女ともに、頭や手足に玉飾りをつけている歌があります。

 

 

 

 

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